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いち事務員がわきまえる?事務員の職分の話

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 電気屋のお試しビデオカメラの大画面モニターに自分の姿が映ったら迷わずピースします。いち事務員です。住まいのある神奈川県某市の某エレベーターでは,エレベーターの到着待ち(これから乗る人)の間,エレベーター内の様子を見ることが出来ます。 そうとは知らず乗った後ずっとカメラに向かってピースをして突っ立っていたことがあります。年齢をわきまえましょう。

事務員の職分?

 わきまえるといえば,法律事務所の事務職員は,その役割を越えてまるで弁護士のように行動したり決定をすることは禁止されています。
 ご依頼者様,またご相談者様から質問をいただく際,「弁護士にご相談ください」「弁護士に確認をとりますね」と言ってすぐお答えしないことがあるのはそういう理由なんですね。

 事務職員だけで判断していいこともあるのでその場合はすぐお答えしますが(これもまた判断が難しい),手続きに関すること,財産に関すること,その他今の状況が変わるようなこと等は全て弁護士に確認をとってからお答えしています。本当は勝手にやってはいけなかった判断を事務職員がしてしまうことは絶対に許されません。責任の帰属先は弁護士なので,専門知識のない身で法的判断は言語道断です。
 また,オペレーターのようにマニュアルがあっても,かえってそのマニュアルに縛られて個人個人の状況には沿えないリスクもあるので,あえてカッチリしたマニュアルは作らず,オーダーメイドで解決や対応をしていくのがオリオン法律事務所です。

 ひとりひとりが考える,あるべき事務員の姿は異なるかもしれませんが,共通で持つと良いスキル(電話報告編)を紹介しようかなと思います。※すべていち事務員個人の意見・主観です

スキル@ 的確かつ手短に報告する

 弁護士と依頼者様・相談者様の間に立つのがこの仕事なんですが,つまりここで簡単な伝言ゲームが始まるんですね。頂いた質問や相談を的確かつ手短に多忙な弁護士に伝えきること!これが大事なスキルです。
 例えば破産のご依頼者様であるサル様からお電話があり,「高さ5mの木に登ってバナナを2本とったけど,右の後ろ足が滑りバランスを崩して落下し,背中を強く打つ形で着地した。一応病院に行くので必要書類を提出する日程を2日ほどずらしたいが良いか」という質問をいただいたとしましょう。
 これを「破産でお手続中のサル様ですが,木から落下し念のため病院に行かれるようで,必要書類の提出が2日ほど遅れるそうです。」と的確かつ手短に言い替えるべき,ということです。

 「5m」だとか「バナナ2本」だとか「右後ろ足」のような,なくても良い補足情報を消していくスキルが必要だなあと思います。 この場合,状況も踏まえて本題である「提出日がずれこむ」を必ず伝えきります。

スキルA 隠れた必要情報を聞き出す

 上記の例をそのまま持ってくるとしたら,いつどこで落下したのか?ケガの程度は?等の情報が抜けていますかね。少し細かめに聞く必要があるように思います。

 落下した時期は先入観でリアルタイムの話のように思えますが,いつの話なのか?というのは常に注意が必要です。実は落下したのは1週間ほど前かもしれません。様子見のため今まで仕事を休んでいた,という場合,その間給与が減少していることが想定されますから,翌月提出される給与明細の金額が少なくても「そういえばあの時仕事休んだって言っていたな」と状況を理解することが出来ます。後でわざわざ聞き直す必要がありません。やはり落下がついさっきのことなら,これから病院に行ったまま入院してそのまま連絡がとれなくなるなんてことになるかもわかりません。また,サル様が仕事中に事故で落下したとすれば労災がおりることも想定されますね。逆に労災や保険がおりないときはイレギュラーな医療費を負担されることになり,通常の生活より支出が増えそうですので影響を考える必要があります。
 聴ける限りの情報で追える可能性を追求し,なんとか現在の状況を把握していくことが重要だなと思います。

 @の内容で先生に報告の際例えば「えっ,大丈夫かな。いつどこで落下したの?」という質問があったとして,この一見なんでもない質問にも,そうした色々な背景が隠れています。

 そうなった際「聞いてません。」と答えるより「昨日●月●日,お仕事から帰宅後の(ここで労災の可能性を断つ),ご自宅付近の公園だそうです。」とピシーと答えたほうが早いし的確ですしなによりかっこいいです。…かっこいいです(先輩事務員リスペクトが今日も止まりません)。

スキルB 未来を見据える

 もしサル様が「病院に行くので書類の提出遅れます」と伝えていた場合は,未来のお話として,大体どのくらいで提出してもらえそうかを聴いておくと,お互いやきもきしなくて良いですね。

  病院に行くまでしか予定が決まっていないサル様は,「具体的に何日かかるかはわからない。病院の結果によっては入院とか通院があるかもしれない。」とご丁寧に返してくださるような予想が立てられます。

 その場合は「病院の結果がわかったら教えてほしい。」だったり「ひとまず●日までお待ちするので,もしさらに期限過ぎそうなら一報ください」など,状況を理解判断して今後のお話をするのが良いように思います。

スキルC 人情をもつ

 病院に行くので2日ほど提出が遅れるのはわかりましたが,普通に考えてサル様めちゃくちゃ心配ですよね。5mから落下!?絶対痛い辛いよな...。大丈夫かな。ちゃんと病院で診てもらってほしいと思うばかりです。ここでこの人間の心を押し殺す必要はないかなといち事務員の意見ですが思います。まずその自分が痛い中書類を心配して連絡をくれたという事実にぐっときます。

 事務員だから,弁護士と依頼者様の間に立ってただ業務を遂行してればいいんだとはいち事務員思えないのです。脳が動いていない状態で,ただ指示をアウトプットするだけなら,誰でも良いですし。ちょっとくらい「お大事に」「お身体ご無理なさらず」といった心からの心配はお伝えしても良いと思います。

 ただやはり人間らしさが脆弱性にもなります。難しいですね。足をすくわれたり,巡り巡ってご依頼者様が負担を被る可能性もあります。自分がちょっと自己判断で行なった行動が命取りになる仕事です。 自分の“らしさ”やその加減については,ゆっくり掴んでいくのが大切だなと思います。

 段々なんの話をしているかわからなくなっていきましたが,一本のお電話でも,事務職員は色々考えています。今回の具体例での内容は,段々と身についてゆくものです。まだ経験浅いいち事務員も,日々工夫ですね。

 余談ですが,いち事務員,過去に骨折を3回していますが,看護師さんが「痛かったね〜いまギプスで固定しますからね〜」と共感してくれる方もいれば「ハイ痛がらない!こんなのすぐ治る!」と折れてる手を鷲掴みする方もいました。中には一言も話さずただ折れた腕を見て黙々と処置を施す技術の高そうな看護師さんもいました。
 どの対応が一番良いのかは推し量れませんが,各々が各々のベストな行動をしている安心があったのでどの方でも居心地よかったです。


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